● アゲハチョウ科 Papilionidae ● 九州にはいないウスバアゲハへの憧は中学生の時に山好きの友人から貰った登山のガイドブックに載っていた何かの花を吸蜜するウスバアゲハのカラー写真を見て以来のものだと思う。 それからおよそ10年後の5月中旬、広島県の中国山地、冠高原で初めて実物のウスバアゲハに出会うことができた。 撮影に用いた標本は冠高原から数km山口県側に下った段々畑で採集した♀で、中国山地の特に日本海側で採集される翅色が暗色となる個体である。 独特の形をした鱗粉が並んでいるが、よく見ると暗色の部分にも同形の黒褐色の鱗粉があり、翅色の変異は鱗粉の多少ではなく、個々の鱗粉の色彩によるものであることが判る。 開張63mm。 ● 拡大率35倍 |